私は私の人生があるからあとはよろしく

違う部署の親しい人たちに退職を報告し始める。親しい人というのはいつもかわいがってもらっている年上のお姉さまたちなのだが、皆長くこの会社に勤めているのでこんな小娘があっさりと辞めるなんていい気はしないだろうな、と報告するのをためらう気持ちが実のところあった。が、報告してみるとありがたいお言葉をたくさんいただき感謝しかない。

私の母は自分を犠牲にして家族のために動く人で、ありがたいし尊敬する反面「私がこんなにしてあげてるのに」「いやこちらからしたらそんなにやってくれって頼んでないのですが」というところが往々にしてある。私がこの会社で出会ったお姉さまたちは家庭を大切にしつつも「私は私の人生があるからあとはよろしく」みたいなスタンスで、私にとっては衝撃だった。この会社に来てよかったことはいろいろな女の人に出会えたことだと心底思う。